ハイキング時に関する雑感(天気編1)

ハイキング初心者の戯言です. 基本的に雪がない時期の本州,初心者向けハイキングコースでの話です.


出かける前に天気の確認を

登山経験が豊富な知人が遭難しました.その方は数名のグループで沢歩きに出ました.もともと山中泊の予定だったので,川の中州にテントを張ったそうです(これもまずい点.キャンプの本をちょっと読めば,テントを張る場所として中州が不適切であることは書いてあります.話を聞いたとき,思わず玄倉川の水難事故を連想してしまいました).

 

ちょうど西の方から台風が近づいていましたが,仕事先から山に直行したとかで,天気の確認をしなかったようです.台風は近くはなかったのですが,前線が刺激されて大雨が降りました.当然,寝ている間に増水しました.気がついたときには川を渡ることが危険な(膝を超えていた)ほどになっていたそうです.

 

あわてて,川岸の崖をよじ登り,そこで一夜を過ごしたそうです.通信手段として携帯電話しか持って行かなかったので,外と連絡を取ることが出来なかったことが,騒ぎを大きくしました.増水した川で行方不明らしいという連絡を聞いた関係者は,不安な一夜を過ごしたそうです(あの晩は泣きましたよといっていた人もいました).

大雪山国立公園の銀河の滝

結局,川の対岸をたまたま通りがかった人が下山して連絡をしてくれたおかげで,全員無事にヘリコプターで救助されたそうです(新聞記事にもなった,救助のヘリコプター代はかからなかったと,ちょっと得意そうに話してくれました).

 

無事に戻ってこれたので良かったのですが,遭難する要素をいくつも包含していたなあというのが正直な感想です.天気予報の確認,無理をして山に入らない,中州にキャンプしない,携帯電話以外の通信手段を確保する,保険をかけておくなどのことが教訓でしょうか.

 

このケースでは,少なくとも天気の確認をしてさえいれば,山に入らないかキャンプする場所を適切に選んだと思われます(大雨が降るという予報を聞いて,わざわざ沢登りをするのは論外でしょう).というわけで,忙しくても天気は必ず確認しましょう.

千畳敷側の宝剣岳